たいちの徒然日記たいちの徒然日記

元新聞記者むくぎ太一が
日々のできごとを
ホンネでつぶやきます

2019年12月03日(火)

感染症予防 風疹の抗体検査・予防接種を 広島市議会議員・むくぎ太一(椋木太一)

こんにちは、広島市議会議員(安佐南区、自由民主党)のむくぎ太一(椋木太一)です。

本日12月3日、広島市議会の令和元年12月定例会が開会しました。13日までの11日間、今年度の補正予算案などを審議します。一般質問は6、9、10日に行われます。市民の皆様、ぜひ、傍聴やインターネット中継をご覧ください。なお、私は10日に会派を代表して一般質問に立たせていただきます。

ところで、今回の一般質問をするにあたり、インフルエンザや梅毒といった感染症予防について担当課のヒアリングを行いました。
なぜ感染症予防かといいますと、来年7~9月に開催される東京オリンピック・パラリンピックに関連して外国人観光客が広島を訪れる機会が増えることが予想されるため、どういった事態を想定しているのか疑問に思ったことがきっかけです。

報道等によりますと、今年度はインフルエンザの流行が例年より早まっているといいます。一因に、今秋、日本で開催されたラグビー・ワールドカップで来日観光客が訪れたことが挙げられています。ラグビー強豪国はニュージーランドやオーストラリア、南アフリカなど、季節が日本と逆になる南半球の国々が多いことも関連がありそうだということです。広島市でもすでにインフルエンザが流行の兆しをみせています。来年、オリンピック・パラリンピックの開催期間前後には、原爆ドーム(広島市中区)や厳島神社(広島県廿日市市)に多くの海外観光客が押し寄せることが予想されます。夏から秋にかけてですので、例年冬に大流行するインフルエンザはピンときにくいですが、警戒が必要となります。

ところで、感染症はインフルエンザに限りません。注目していただきたいのが、「風疹」なのです。世代によって、抗体保有率が他の世代に比べて20パーセント程度低い状態になっており、国を挙げて抗体検査・予防接種を進めています。風疹の症状は、発熱、発疹、リンパ節の腫れが特徴です。また、3割程度が無症状のケースもあり、感染を拡大してしまう要因となっています。潜伏期間は2~3週間で、感染力は強く(発症前後2週間程度)、くしゃみや会話などでの飛沫感染が経路となっています。

抗体保有率が低いのは、1962年(昭和37年)4月2日~1979年(昭和54年)4月1日生まれの男性で、76・9%となっています。この年代の男性が学齢期の当時、風疹予防についての国の政策が「女性が予防接種をしていれば流行を防げる」という考え方に基づいており、公的に予防接種を受ける機会がなかったため、抗体保有率が低くなっています。大人が感染すると子どもよりも重症化しやすいことがあることから、この世代の男性を風疹から守るという意義があります。同時に、妊娠早期の妊婦が感染すると赤ちゃんが「先天性風疹症候群(CRS)」にかかる可能性があります。CRSにかかると、赤ちゃんの心疾患や目(白内障など)、耳(難聴)に障害が出ます。無防備は赤ちゃんを守ることにも、この世代の男性が抗体検査・予防接種という風疹対策をするの社会的意味があるのです。

一方で、東京オリンピック・パラリンピックとの関連で指摘しますと、日本国内で風疹が流行することで、海外の選手団が日本への渡航禁止になり五輪に出場できなくなるケースも考えられます。来日客も激減することも予想されます。2000年代初頭に流行したSARS(サーズ、重症急性呼吸器症候群)により、中国への渡航が自粛されたことは記憶にあると思います。そのときのような事態が、日本で起きることは決して、望ましいことではありません。抗体検査・予防接種は、男性自身の身を守るだけでなく妊産婦、胎児、ひいては日本の信頼を守ることにもつながることだと認識して、ご協力いただきたいのです。

広島市では、上記世代の抗体保有率(79・6%)を東京オリンピック開幕前に85・0%に引き上げるよう進めています。
厚労省などのホームページ等に予防接種に関する情報が記載されていますので、ぜひとも、よろしくお願いいたします。

風しんの抗体検査・予防接種を呼びかけるチラシ

風しんに関する資料