たいちの徒然日記たいちの徒然日記

元新聞記者むくぎ太一が
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2020年06月15日(月)

広島港に4か月係留・停泊 ピースボートのクルーズ船「オーシャンドリーム」 広島市議会議員・むくぎ太一(椋木太一)

こんにちは、広島市議会議員(安佐南区、自由民主党)・むくぎ太一(椋木太一)です。

<地球一周の船旅>の「ピースボート」のクルーズ船「オーシャンドリーム」(3万5265トン)が2月20日に広島港に入港し、4か月が経過しようとしています。6月15日現在、「オーシャンドリーム」は広島港内の峠島周辺の錨地(びょうち)に停泊しています。

クルーズ船と言いますと、「ダイヤモンド・プリンセス」(横浜港)と「コスタ・アトランチカ」(長崎港)で新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生し、大型船舶の危機管理に関心が高まっています。そうしたことから、広島港内に長期間、係留・停泊している「オーシャンドリーム」に対し、国民、広島市民や県民の皆様からお問い合わせが寄せられています。

皆様の関心事のポイントは、(1)長期間の係留・停泊の理由と是非(2)新型コロナウイルスの集団感染の恐れ(3)港湾管理者である広島県の対応策(4)今後の見通し――だと思います。ピースボートのクルーズを企画・主催している旅行会社「ジャパングレイス」(本社・東京)、広島県への取材を踏まえ、上記の疑問点について「Q&A方式」でお伝えします。

なお、「オーシャンドリーム」が広島港に入港した経緯などについては、私のブログの「広島港に3か月近く停泊するクルーズ船」(5月12日掲載、https://go2senkyo.com/seijika/168607/posts/134315)を併せてご覧ください。

Q1 どうして長期間係留・停泊しているのか? 
A:「オーシャンドリーム」のクルーズは、2月中旬に神戸港で全行程を終え乗客全員が下船しています。その後、中国のドックで修繕予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中国当局がドック入りにストップをかけたことから、神戸港から中国への航路途中にあり、寄港実績が多い広島港に入港しました。中国側が入港を許可しないことから、広島港への係留・停泊が続いています。

Q2 新型コロナウイルスの影響が出ている最中の入港。なぜ許可したのか?
A:行政は法律・条例等、法令の根拠に基づいて動かなくてはなりません。つまり、法律・条令等がなければ動けないということです。現在、法律上、原則入港を断る条文がありません。消極的な許可というニュアンスとなります。これは、出港に関しても同様となっていますので、結果的に長期間の係留・停泊のケースが生じます。緊急時や有事において、大型船舶等の入港を拒めるようにするには、立法措置を講ずることが求められるといえます。港湾管理者は広島県ですが、立法府である国会の出番となるわけです。

Q3「オーシャンドリーム」の現状は?
A:5月11日に広島港から離岸し、峠島周辺の錨地に停泊しています。6月11日に給水や食料等の補給で広島港に接岸し、再び錨地にいます。場所は移動しましたが、今なお、広島港に入港している状態には変わりはありません。乗員は約100人となっています。「ジャパングレイス」社によりますと、4月中旬から乗員の下船を停止しています。

Q4 今後の見通しは?
A:「ジャパングレイス」社によりますと、中国のドック入りに向けて調整が続いているということです。

ピースボートのクルーズ船「オーシャンドリーム」(Wikipediaより)