活動報告

2020年01月06日(月)

2019年12月定例会一般質問④「境界知能」対策について

発達障害者を早期に支援するための体制づくりに関するものです。近年、大人になっていから発達障害と診断されるケースが増えていると聞きます。
発達障害は外見から分かりにくく、大人になって社会生活が困難になるほど人間関係や仕事でトラブルがあり、生活面で支障が出たことをきっかけに病院を受診し、発達障害と診断される方もいるそうです。

先日、偶然、新聞広告で「ケーキの切れない非行少年たち」という書籍を目にしました。その書籍では、知的障害ではないが日常生活や学習が困難なことがある方々が取り上げられていました。知的障害と判断されないため、公的な支援を受けにくいことが課題となっています。このようなケースの子どもたちは、学習面などにおいて学校生活で大きなストレスを抱えがちとなります。早い段階で周囲が気づき、ケアできる、セーフティーネットを構築できれば、こうした苦しみを軽減できるのではないかと思います。公立の小学校や高校で聞いたところによりますと、こうした子どもたちの存在には、早期に気づくことができるよう研修をされているそうですが、あくまでそれは、現場の先生方の経験や気づきによるところが大きいそうです。これでは、どうしても網からこぼれてしまう子どもたちが出てきかねません。現場の負担も大きいと思います。また、公立学校では教育水準の平準化が求められていると思います。特に、小、中学校はたいてい、住んでいる場所で学区が決まるわけですから、なおのこと、学校間でばらつきがあることは望ましい形ではありません。発達障害を抱えた子どもたちでも同様で、発達障害に気づかれないまま小学校に入学し、学習についていけず、いじめを受け、不登校になったり、保護者に対しても「しつけが悪い」と誤解されたり、我が子でありながら「関わりづらい」と感じたりと、苦労されていると聞きます。まだ発達障害があることに気づかれていない子どもたちが、将来、就学後や社会に出てからこのような経験をしないためにも、乳幼児期の段階でその特性に周囲が気づき、適切にサポートすることが必要だと考えています。

①そこでお尋ねいたします。広島市では、4か月児、1歳6か月児、3歳児を対象とした集団検診において、発達障害のある子どもたちを把握する取り組みを行っていると聞いていますが、その取り組みで把握した子どもたちのサポート方法を教えてください。
②一般的に、学習障害、注意欠陥多動性障害などの傾向は、学習する機会や他の子どもとかかわる機会がなければ保護者が気づきにくく、最後の法定乳幼児健診である3歳児検診の時期では把握が難しいと聞いています。広島市では、こうした乳幼児健診では気づきにくい発達障害について、就学前までにどのようなサポートを行っているのか教えてください。