たいちの徒然日記たいちの徒然日記

元新聞記者むくぎ太一が
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2019年11月18日(月)

地方政調会in広島 憲法改正に向けて 広島市議会議員・むくぎ太一(椋木太一)

こんにちは、広島市議会議員(安佐南区、自由民主党)のむくぎ太一(椋木太一)です。

「第11回地方政調会in広島」が18日、広島市中区のホテルで開催されました。自由民主党政務調査会と党広島県連の主催で、岸田文雄政調会長(広島1区)ら党幹部が地方に出向いて、地方議員や党支持者らと対話することで党の政策の理解を深めるために行っています。今回は、「憲法改正」をテーマに、岸田政調会長のほか、党憲法改正推進本部の根本匠・事務総長らが改正に向けた論点などを解説しました。広島県議、広島市議らが会場いっぱいに集まり、憲法改正への関心の高さがうかがえました。

自民党は結党以来、現行憲法の自主的改正を目指しています。同党はこれまで、「憲法改正大綱草案」(昭和47年)や「日本国憲法総括中間報告」(同57年)、「新憲法草案」(平成17年)、「日本国憲法改正草案」(同24年)と、幾度となく草案、試案を提起し、憲法改正を国民に問うてきました。

憲法改正では論点が多岐にわたります。そこで、同党は平成28年初頭から有識者へのヒアリングなどを重ね、4つの重点的な検討項目を示しました。それが、いわゆる「改憲4項目」と呼ばれるもので、①「自衛隊の明記」②「緊急事態対応」③「合区解消・地方自治体」④「教育充実」--となっています。

各項目を少し詳しく説明します。①は、平和主義、戦力放棄などを謳った「9条」に関するものとなります。根本事務総長は18日の地方政調会で根本事務総長が説明したところによりますと、9条1項、2項の文言、解釈は維持し、『9条の2』を追加して自衛隊の存在を憲法上で明らかにすることに、改正のポイントがあります。つまり、これまで繰り返し主張されている「自衛隊違憲論」に終止符を打ち、国内においては災害救助などでの任務遂行を確実なものにし、海外においても国際協調主義の象徴となることが期待されるというのです。

②は聞きなれないかもしれませんが、近年多発する災害時において非常に重要なテーマとなっています。大災害で国会(立法)が機能不全に陥った際、迅速な対応ができず被害が拡大することが想定されます。こういった緊急事態において、政府(行政)が一時的に政令で対処できる規定を置くことを可能にするのです。

また、③は、いわゆる「1票の格差」に対応するテーマとなります。改正の方向性として、1)選挙区を設置する際の要件などを明記する2)参院選において少なくとも1人は都道府県から選出することが可能と明記する――ことが挙げられます。

最後に、④では、私学助成が禁止と読めてしまう89条を判例などを踏まえた表現したり、教育環境の整備に努めるべきであることを明記したりして、教育の充実を図ることとしています。

憲法改正に関して、「9条」がクローズアップされるケースが多く、その他の論点が見えづらくなっている(見えづらくしている)のは日本の将来を見据えたとき、非常に大きな損失だと思います。「改憲4項目」の是非以前に、今一度、憲法改正に目を向けていただけたらと思います。

説明する岸田文雄政調会長